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2026/03/25 06:05 ~ なし
第3回 わからなくなった数学
高校の数学は、静かだった。
黒板に書かれる数式は整っていて、先生の声も淡々としている。怒号も、叱責もない。
けれど涼介には、その静けさが怖かった。
中学の頃は、違った。
解法は細かく分解され、「ここで間違えやすいぞ」と先回りして説明される。
分からなければ、質問しなくても誰かが止めてくれた。
だが高校では、誰も止めない。
「分かるよな?」その一言だけで、授業は先へ進む。
涼介は最初、気づかないふりをした。ノートはきれいに写している。
板書も全部書いている。だから大丈夫だ、と自分に言い聞かせた。
だが、テスト前になって気づく。
――問題が、解けない。
どこから手をつければいいのか分からない。
公式は覚えている。・・・でも、使いどころが分からない。
「えっと……」鉛筆を握ったまま、手が止まる。
答案用紙の白さが、自分の頭の中をそのまま映しているようだった。
結果は、平均点を大きく下回った。
「まぁ、最初だしな」
友人はそう言って笑った。涼介も笑おうとしたが、喉の奥がうまく動かなかった。
その日から、数学の授業が苦痛になった。
分からないところが増える。
質問したいが、「何が分からないか分からない」状態で手を挙げる勇気はなかった。
周囲は、普通に理解しているように見えた。
私服の教室で、皆が余裕そうにノートを取っている。
――自分だけが、取り残されている。
その感覚は、涼介の中で静かに、しかし確実に膨らんでいった。
家に帰っても、机に向かえなかった。
教科書を開くと、分からなかった授業の場面がよみがえる。
「今さら開いても無理だ」
そう言って、スマホに手を伸ばす時間が増えた。
数学は、
「嫌い」になる前に、「避けたいもの」になっていた。
この小さな逃げが、やがて大きな転落につながることを、涼介はまだ知らない。
▶ 成績上位で入学したのに、つまずく理由
涼介のように「中学ではできていたのに、高校で急につまずく」生徒は少なくありません。
それは能力の問題ではなく、学び方が切り替わっていないだけです。
もし今、
- 授業が分からないまま進んでいる
- 質問できずに放置している
- 数学が「怖い科目」になり始めている
なら、早めの整理が重要です。
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