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2026/05/18 22:10 ~ なし
第12回 英数トップの男
期末テストが返却された日の午後、教室には独特の空気が漂っていた。
私服校のため、制服の乱れはない。
その代わり、表情にすべてが出る。
笑う者、無言の者、答案を伏せたまま動かない者。
涼介は、机に突っ伏していた。
返ってきた答案は、赤で埋め尽くされているというより、何も書かれていない白さが目立った。
「分からなかった」・・・というより、「向き合えなかった」結果だった。
そんなときだった。
前の席の田中が、後ろを振り向いて涼介に声をかけた。
「なあ、これさ……」
田中は、英語の答案をひらりと見せた。
数字が目に飛び込んでくる。
92点。
続いて数学。
88点。
教室がざわつく理由が、ようやく分かった。
田中は、英語と数学で学年トップクラスの点数を叩き出していた。
涼介は言葉を失った。
――こいつ、俺と同じくらい遊んでなかったか?
昼休み、
田中はスマホゲームの話をしていたし、放課後も塾に直行するタイプではない。
努力型でも、ストイックでもない。
それなのに。
「……なんで?」
涼介が絞り出すように言うと、田中は肩をすくめた。
「さあ。やることだけやってるからじゃね?」
あまりにも軽い言い方だった。
涼介の胸に、小さな、しかし確かな違和感が生まれた。
放課後。
私服の生徒たちが三々五々帰っていく中、涼介は田中を呼び止めた。
「お前さ、どうやって勉強してんの?」
田中は一瞬だけ考え、そしてこう答えた。
「妹の影響、かな」
「妹?」
「ああ。中学のときから塾行っててさ。ネクストリーダーってとこ」
その名前を聞いた瞬間、涼介は聞き覚えのない響きに、逆に引っかかりを覚えた。
「妹、俺らと同じ高校だろ?」
「そう。しかも部活の強化選手」
涼介は思わず眉をひそめた。
忙しいはずだ。
それなのに、成績は常に上位。
「……すげえな」
田中は笑った。
「いや、あいつ全部やってないぞ」
「え?」
「やること、めちゃくちゃ絞ってる」
その言葉は、涼介の中で、何かを大きく揺らした。
全部やらない。
中学時代、スパルタ塾では真逆だった。
・配られたプリントはすべて
・課題は完璧に
・量で押す
それが正解だと、ずっと信じてきた。
「なあ、涼介」
田中が、少し真面目な声で言った。
「俺さ、去年の秋に一回、ネクストリーダー行ってみたんだ」
「え?」
「無料体験。
理由?
妹より俺の方が入試順位上だったのに、なんで今こんな差がついてんのか、知りたくて」
涼介は、喉の奥がひりつくのを感じた。
「で?」
「……見事に見抜かれた」
田中は苦笑した。
「理解はしてるけど、ツメが甘いって」
その言葉が、涼介の胸に、嫌なほど刺さった。
理解しているつもり。
でも、できない。
――それ、俺もじゃないか。
田中は続けた。
「今度さ、一緒に行ってみる?」
その何気ない一言が、涼介の人生を静かに動かし始めていた。
▶ 成績上位の生徒は、何が違うのか?
田中は天才ではありません。
特別な才能があったわけでもありません。
違ったのは、
「やり方を見直すタイミング」を逃さなかったことです。
もし今、
- 周りと同じようにやっているのに伸びない
- 「分かっているはずなのに」点が取れない
- 成績上位の友人との差に疑問を感じている
なら、それは重要なサインです。
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